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疾患の説明:胃食道逆流症(GERD)

症状

もっとも一般的な症状は胸やけです。胸やけは「みぞおちのあたりが重くなる」、「苦い水が上がる」、「酸っぱい感じがする」などと表現されることもあります。そのほかに、「前かがみになると飲食したものが戻ってくる」、「食べてすぐ横になると戻ってくる」などとも表現する人もいます。

あるいは、胸やけ症状以外の症状を感じることもあり、「喉がイガイガする」、「就寝時や起床時に咳がでる」などといって、耳鼻咽喉科や内科(呼吸器科)にいって診察受けることもあります。しかし検査などをしても問題ないといわれたものの、症状が長い間とれないことでわかることもしばしばあります。

原因

名前の通り胃食道逆流症とは食べ物の通り道のうちで、おなかにある胃の内容物が胸のなかにある食道に戻ってしまうことでさまざまな症状を起こす疾患です。胃の内容物にはたべものを消化するために胃酸などの酵素が多く含まれています。これが食道粘膜を爛れさせてしまうことで痛みや出血などを引き起こします。

診断

症状のみでも見当はつきますが、胃内容が食道に戻っていることを確認する必要があります。このために食道の酸度(pH)を測定します。酸度(pH)を測定するには、pHセンサのついた細い管を鼻からいれます。短時間にはわからないことが多く、食事や体位によって大きく変化するため、24時間入れたまま日常生活をしてもらい測定する「24時間pHモニタリング」を行う必要があります。ポータブルレコーダに記録し後日解析を行って結果をみます。

図6
図6:GERDの食道胃造影検査(造影剤が胃から食道に逆流しています)
図5
図5:GERDの内視鏡検査(赤いびらんが数条認められます)

他には内視鏡検査や食道胃造影検査も行い、食道粘膜の障害や、食道胃の形態を確認します (図5図6)。

治療

原則は薬物治療ですが、以下の場合には手術を考慮いたします。

  1. プロトンポンプ阻害薬(PPI)、カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB)やH2受容体拮抗薬(H2RA)などの酸分泌抑制薬による内科的治療が有効でない症例
  2. 年齢、治療期間、医療費など諸事情により内科的治療に成功しても外科治療が望ましい症例
  3. 狭窄や高度の食道炎などを合併する症例
  4. 喘息、嗄声、咳嗽、胸痛、誤嚥などの非定型的な症状を有したり、pH検査で高度の逆流を証明しうる症例

手術は腹腔鏡下噴門形成術を行います。腹部には5mmから12mmの小さな穴を5箇所ほどあけて手術をします。傷が小さく、痛みも少ないため、術後の回復が早く、通常は術後4日目に退院が可能です。逆流症状は消失し、薬物の使用を中止したり大幅に減量できます。

食道グループの特色

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